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「必ず、迎えに行くよ」拉致問題解決へ新たな風 大阪の23歳女性が異色楽曲「空と海の向こう」人気  

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「必ず、迎えに行くよ」拉致問題解決へ新たな風 大阪の23歳女性が異色楽曲「空と海の向こう」人気  

 問題を知るにつれ「こんなにも多くの人が被害に遭っていたことを、自分は知らなかったのか」とがくぜんとした。音楽活動の拠点だった大阪市内の料理店の従業員、原敕晁(ただあき)さん=拉致当時(43)=が被害者の1人だったことも問題を身近に感じさせた。

 それでも、現実には音楽活動やアルバイトで忙しく、署名活動などに積極的に参加できない日々が続いた。「自分に何かできることはないのか」。その思いから昨年9月、一つの曲を書き上げた。

 「空と海の向こう」の歌詞には、北朝鮮との駆け引きに翻弄(ほんろう)され、膠着(こうちゃく)状態の続く重苦しい現状を思い起こさせる言葉はない。迷った末、「拉致」という単語を組み入れることもやめた。「被害者の家族や支援する人々の思いを、より多くの人に伝えたい。複雑な問題だからこそ、シンプルな歌詞にしたかった」という。

 20年以上苦しみ続ける当事者らの思いを自分に表現できるのか。100回以上のライブを重ねても不安は尽きなかった。8月、拉致被害者の有本恵子さん=同(23)=の母、嘉代子さん(88)と同席したイベントで歌を披露し、「いい曲だった。ありがとう」と声をかけてもらったことで、ようやく肩の力が抜けた。

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