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【銀幕裏の声】喉にメス入れたまま歌わせ…世界的オペラ歌手の「声」取り戻した日本人医師の“神の手”

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【銀幕裏の声】
喉にメス入れたまま歌わせ…世界的オペラ歌手の「声」取り戻した日本人医師の“神の手”

映画「ザ・テノール 真実の物語」のワンシーン。復活した舞台で握手を交わすユ・ジテ演じるベー・チェチョル(右)と伊勢谷友介演じる沢田=(C)2014 BY MORE IN GROUP & SOCIAL CAPITAL PRODUCTION & VOICE FACTORY. ALL RIGHTS RESERVED.

映画「ザ・テノール 真実の物語」

 「事実は小説より奇なり」。実話を基に描いた名画を見る度に英国詩人、バイロンが遺(のこ)したこの名言が脳裏をよぎる。11日公開の映画「ザ・テノール 真実の物語」は、がんの手術で失った声帯の機能を取り戻し、オペラ界の第一線へ復活を遂げる天才テノール歌手、ベー・チェチョルさんの奇跡の実話だ。絶望の淵から復帰を果たすその影に、何人もの日本人の友情や情熱が絡んでいた事実が明かされる。見る者誰もがこう思わずにはいられないだろう。「世界にはまだこんな素晴らしい奇跡の実話があるのだ」と。(戸津井康之)

まさに「ブラック・ジャック」 不可能を可能にした手術

 音楽関係者を対象に大阪市内で行われたホール試写。「本日、この会場にゲストが来ています」。上映後、1人の日本人の名前が告げられると、会場は大きな拍手と歓声に包まれた。

 会場後方の席で立ち上がったのは外科医で京都大学医学部名誉教授、一色信彦さん。映画の中で、ベーさんの声帯再生の難手術に挑んだ執刀医、本人だ。

 《イタリアなどオペラの本場・欧州で“天才”と認められ、世界で活躍するテノール歌手、ベー・チェチョル(ユ・ジテ)は、ある日、のどに違和感を覚える。甲状腺がんだった。手術は成功するが、声帯の神経を損傷、医師からは「オペラ界への復帰は不可能だ」と告げられる。

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