産経WEST

【人生の楽譜III(2)】1日10時間・週5日=月26万円、「三つ子の魂百まで」台頭する早期教育

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【人生の楽譜III(2)】
1日10時間・週5日=月26万円、「三つ子の魂百まで」台頭する早期教育

幼稚園、小学校受験に対応できる英才教育を受けられる「伸芽’Sクラブプレミアム神楽坂校」。子供たちが絵画や紙粘土工作に取り組んでいた=東京都内

 東京都の保険会社員、大宮佳美さん(40)=仮名=は昨年4月、長女(2)が1歳になると同時に育児休暇から職場復帰し、都内で英才教育を行う託児保育教室「伸芽’S(しんがーず)クラブ」に子供を預けた。

 有名小学校・幼稚園の受験専門塾「伸芽会」で知られるリソー教育グループが平成23年5月に開設し、現在は都内に10校。あいさつやマナーなど日常生活に必要な力を教えながら、考える力や想像力を伸ばすメニューを組み込んでいる。

女性らしく成長してほしい

 同教室の神楽坂校(新宿区)。4~5歳の男児5人が表現力を高める学習に取り組んでいた。

 「誕生日を迎えた王様にプレゼントするなら、どんな物をあげたいかな」

 「えーっと、王様がおなかいっぱいになるように、ご飯をいっぱい作る!」

 「網で魚を捕って、焼いたり煮たりする!」

 「それはいい考えだね」とほめられ、誇らしげな子供たち。2時間の授業中、姿勢が崩れた子供は講師が正す。お絵描きや粘土細工で用いた道具は、使い終わるときちんと自分で道具箱にしまった。

 大宮さんは、長女には礼儀や友達との接し方など基本的なことを身につけ、女性らしく成長してほしいと願い、神楽坂校を選んだ。

 自身の幼い頃は、母親や近所の人たちがしっかりとしつけてくれた。しかし、核家族化が進み、近隣とのつきあいが希薄になった今は、当時とは環境が違う。

 1日10時間で週5日預ける費用は月26万円。「そこまでお金をかけなくてもという人もいるけど、仕事で自分が教えられない分、必要なことをしっかりと指導してくれて、子供の成長につながる教育を受けられるなら、お世話になろうと思った」。自身は高校まで公立校に通ったが、今は、娘に都内の名門幼稚園を受けさせることも考えている。

次世代をつくる

 「働く母親からの反響が大きかった」。伸芽会教育研究所理事で指導歴35年の桑名高志氏(64)が、教室の開設当時を振り返る。利用者は医師や会社経営者ら豊かでも多忙な母親が大半。ニーズは高く、10校中3校は年齢によってはキャンセル待ちだという。

 総務省が5月に発表した14歳以下の子供の人口推計は1633万人で、33年連続の減少となった。少子化が進む一方で、早期教育は活況を呈している。

「産経WEST」のランキング