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【経済裏読み】クイズ王破った人工知能の衝撃…敏腕営業マンが用なしになる時代は来るか

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【経済裏読み】
クイズ王破った人工知能の衝撃…敏腕営業マンが用なしになる時代は来るか

来店者らに話しかけるソフトバンクの人型ロボット「Pepper」=6月18日、大阪市北区

 もはや営業マンも用なしか-。米IBMがAI(人工知能)を搭載したコンピューターが脚光を浴びている。世界中の科学者の英知を結集して開発され、人間の脳に迫る解析力を駆使して、ついにビジネスマンに「営業術」を指南するまでになった。米グーグルなど他のIT企業も熱い視線を注ぐAI。技術革新が進み、産業界や社会に幅広いニーズが生まれたことが背景にあるが、どこまでAIは進化するのか-。

クイズ王を破る

 その衝撃の“デビュー”は今から3年前の2011年2月だった。米国で大人気のクイズ番組「ジョパディ!」。百戦錬磨の歴代チャンピオン2人が、無名ならぬ“無言”の回答者に敗れ去り、見ていた全米の視聴者は度肝を抜かれた。

 IBMの「ワトソン」。同社の事実上の創業者の名前を冠せられた超高性能コンピューターは、世界各国の技術者の英知を結集し、4年がかりで開発され、情報処理の心臓部ともいえるCPU(中央演算処理装置)が2880個も搭載されている。

 IBMは9月16日、そのワトソンに、インターネットを通じてソフトを管理・活用するクラウド技術を取り入れ、携帯情報端末でビジネス情報を分析・助言するシステムを開発したと発表した。

 自分のスマートフォンを操作するだけで、膨大な情報のビッグデータを手軽に分析できる。たとえば、「店舗の売上高を伸ばすためには、商品構成をどう変えればよいか」と質問を入力し、条件などを設定すれば、たちどころに分析、グラフなども交えて視覚的にも分りやすく解決策を示してくれる。

 もっとも、現実の経営や営業現場では、刻々と変る環境の変化に応じて人間でなければ的確な判断が下せない場面が少なくないことは想像に難くない。

 それでも、これまでビッグデータを用いた詳細な分析は、専門家や専門の業者に頼んだり、企業内のコンピューターの助けがないと難しいとされてきたが、IBMの新システムなら一般のビジネスマンも出先でも手軽に使いこなせる。IBM幹部は「一般のビジネスユーザーに、ビッグデータを活用する有効な手段を提供できる」としている。

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