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【浪速風】街は色彩を規制する方がいい(9月1日)

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【浪速風】
街は色彩を規制する方がいい(9月1日)

 8月の最終土曜日に富田林市寺内町(じないまち)で、行く夏を惜しむ恒例の燈路(とうろ)が催された。戦国時代の永禄年間に発する古い街並みは、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。日暮れとともに街路に並べられた約1000基の行灯(あんどん)に火が点された。幻想的な光景だった。

 ▼観光客や浴衣姿の男女、家族連れでにぎわったが、静けさを感じたのは、行灯以外に光と色彩がなかったからだろう。電飾の看板はもとより自動販売機も目に入らないのが新鮮である。なにしろ弊社のある大阪のミナミは、騒音と呼んでいいほどけばけばしい原色であふれている。街を歩くだけで疲れてしまう。

 ▼以前、鴨川沿いの料理屋で、川向こうにパチンコ店が見えて興ざめした。京都市で1日、歴史的景観を守る改正屋外広告物条例が完全施行された。屋上広告や点滅式の照明が全面禁止され、区域ごとに看板類の大きさや色などを細かく規制する。古都ならずとも街は落ち着いた景観がいい。

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