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【関西の議論】
「尼崎」のイメージは変えられるか…「ガラ悪い」「治安悪い」「公害」、まずは地元愛を育むために
「公害のまち」「ガラが悪いまち」と悪いイメージがつきまとう兵庫県尼崎市(本社ヘリから)
「公害のまち」「ガラが悪いまち」など負のイメージがつきまとう兵庫県尼崎市。最近では、連続変死・行方不明事件が世間を騒がせて、さらにイメージが悪くなってしまった。市民も敏感に反応し、「市外に移りたい」という声も出ているほどだ。こうした事態に危機感を募らせた市は、「あまらぶ大作戦」と題して市民に地元愛を育んでもらう取り組みに乗り出した。実は、古くから交通の要所として栄え、地元には古くから伝わる逸話や民話が多く残されている。関係者は「まずは市民が地元を好きになってもらうことが大切」と話している。
(猿渡友希)
負のイメージが大きく、市外への転出も…
大阪湾に面し、兵庫県南東部の大阪府境に位置する尼崎市は交通アクセスも良く、昭和40年代の高度経済成長期には阪神工業地帯の中心地として発展した。
一方、市内を通る国道43号沿いで大型車の排気ガスなど大気汚染で市民が苦しんだり、深刻な水質汚濁が問題になったりして、「公害のまち」と呼ばれたこともあった。
治安面でもマイナスイメージが先行。平成24年に市が市民2千人を対象に行った「まちづくりに関する意識調査」では、「市外に移りたい」との回答が8%あった。そのうち「治安が悪い」(35%)ことを理由にあげた人が最も多かった。
また、国勢調査をもとにした全国市町村別人口増減数をみると、尼崎市は全国ワースト11位と人口流出が多く、特に子育て世代の転出が目立つ。西宮市や神戸市といった近隣都市への転出が多く、転出理由についてのアンケートでは校内風紀など学校教育への不安を挙げる声が多かったという。


