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【衝撃事件の核心】空気ボンベ使い回し、ガイド基本無視のダイビングツアーで「花嫁」は“殺された”…ハネムーン目前「あまりにかわいそう」と父は泣いた

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【衝撃事件の核心】
空気ボンベ使い回し、ガイド基本無視のダイビングツアーで「花嫁」は“殺された”…ハネムーン目前「あまりにかわいそう」と父は泣いた

 夏はスキューバダイビングのベストシーズン。「非日常を味わえる」と毎年多くのダイビングツアーが企画されるが、悲惨な事故は後を絶たない。3年前、新婚旅行でのダイビングに備え、旅立つ1週間前に三重県内でのツアーに参加した女性=当時(32)=も、付き添いのガイド2人のずさんな対応で命を落とした。空気ボンベの開放状況を確認せず、呼吸困難に陥らせたとして、2人は業務上過失致死罪で罰金刑が確定したが、残量の少ないボンベの使い回しなど安全意識の低さを疑いたくなる点は他にもあったようだ。遺族は7月、ツアーの主催会社とガイド2人に賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こし、こう訴えた。「安全対策がまるでなっていない。また事故が起きる」

息絶える直前、一筋の涙

 亡くなった女性は兵庫県西宮市の大井貴美絵さん。大阪市立小学校の教諭を務め、スキューバダイビングが趣味の夫とは平成23年3月に結婚した。

 遺族や訴状などによると、同年8月6日、大井さんは夫と一緒に、ダイビングスクール運営会社「ティックジェイケイ」(大阪市)が主催するツアーに参加した。1週間後に新婚旅行で海外のダイビングスポットに行く計画で、事前練習のつもりだった。

 ツアーの参加者は大井さん夫妻を合わせて19人。三重県尾鷲市の三木浦に到着した後、2つのグループに分かれて海に潜った。それぞれのグループにはテ社の従業員らが2人ずつ、ガイドとして付き添った。

 事故は、この日2回目のダイビングで起きた。

 潜水開始から間もなく、大井さんは背負っていた空気ボンベから十分な空気が供給されず、呼吸困難に陥った。バルブの開放不足が原因だった。15分後、防波堤近くの水深5メートルの海底に沈んでいるところを釣り客に発見され、病院に搬送されたが、4日後に死亡した。

 大井さんは、息を引き取る直前、まぶたから一筋の涙を流したという。

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