産経WEST

【マニアック街道】がんに冒された日本橋の名物77歳が語り続ける「芸術」と「哲学」と「人生」

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【マニアック街道】
がんに冒された日本橋の名物77歳が語り続ける「芸術」と「哲学」と「人生」

 自らの“人生哲学”を語った自費出版の著書をリヤカーに乗せ、道行く人と明るく会話をしながら売り歩いている人が大阪にいる。名を金木義男さん(77)といい、“名物リヤカーおじいさん”として知られる。「学者や知識人は目を開け」「人間やったらやってみい」…。路上でマイク片手に独特の哲学や自著のPRをすることもしばしば。何だか、つかみどころがないが、街では結構人気者で、オタク街の日本橋で始めた活動は中之島公園や十三へと広がり、その姿を追ったドキュメンタリー映画まで誕生した。この不思議なおじいさん、いったい何者?

(格清政典)

 関西哲学とは

 まず、けったいなのを承知で聞いてほしいが、金木さんは自らを「地球で育った宇宙人」と名乗り、自著は『宇宙人のツッコミ』(税別1000円)という。宇宙人の立場で地球や社会の問題にツッコミを入れるということだろうか。著書には「人間問題を解決すれば世界平和につながる」「(自分は)アインシュタインよりも優れている」など“壮大なテーマ”に対する答えが金木流に簡単に書かれている。

 シャレやイチビリの精神? それとも大まじめなのか。ともかく、関西人ならではの視点で「人間問題を何とかしたい」と思ったといい、こうした考えや主張を「関西哲学」と名付けて“普及”にいそしむ。

 金木さんは「家賃が安い」との理由で遊郭街の飛田新地(大阪市西成区)に住み、平成20年ごろから若者が集まる日本橋(浪速区)までリヤカーを引っ張り歩いて、自著を手売りして回った。金木さんによると、これまでに1500冊以上が売れたが、「反応が一つもないねん」。

「産経WEST」のランキング