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【わが社のオキテ】「入社3年以内の離職率50%」の危機的状況をどうやって改善したか…通じぬ「見て覚えよ」、社員を定着させた『カネテツ』流の超密着教育=大家族主義経営

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【わが社のオキテ】
「入社3年以内の離職率50%」の危機的状況をどうやって改善したか…通じぬ「見て覚えよ」、社員を定着させた『カネテツ』流の超密着教育=大家族主義経営

 大卒者の入社3年以内の離職率が3割強(厚生労働省調べ)と若者の会社への定着率低下が指摘されている。景気回復で人手不足が強まるなか、企業にとって人材確保と育成は切実な問題だ。食品製造のカネテツデリカフーズ(神戸市)は、すべての新入社員に数年だけ先輩の若手社員を“マンツーマン”で教育・相談係として張り付け、効果をあげている。人間関係が希薄化しつつあるとされる現代で、濃厚な指導態勢が同社にもたらしたものとは-。

マンツーマンでつくる目標

 「製造予定表を確認して業務ができたと思うのですが」「商品名はしっかり把握していってね」

 7月上旬、カネテツの会議室。新入社員と指導を担当する先輩社員の全員が集まり、前月に立てた目標の達成状況を振り返っていた。毎月行われる新人と先輩社員の全体会議の様子だ。

 会議では目標の達成具合を確認。次の1カ月間の目標を立て、業務に取り組む。目標を立てる項目は業務態度や技能・技術から、工場内での安全対策に関することまでさまざま。会社から目標設定についての指定はなく、新人と先輩が共同で目標をつくるのが特徴だ。

 指導役は新人と同じ部署に所属し、原則2~3年先輩の社員を会社側が選ぶ。品質保証部の新入社員、高殿晃平さん(24)は「時間をかけてじっくり話し合うので記憶に残る。年齢の近い先輩に、今の段階で身に付けるべきことを教えてもらえるのでよくわかる」と話す。

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