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【関西の議論】東京「ジリジリ」大阪「シャッシャッ」東西でセミの鳴き声が異なる理由は…カギは大阪の“乾いて固い土”

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【関西の議論】
東京「ジリジリ」大阪「シャッシャッ」東西でセミの鳴き声が異なる理由は…カギは大阪の“乾いて固い土”

 夏の風物詩のセミの大合唱。実は同じ都市部でも、東京と大阪では、種類と鳴き声が異なる。東京では国内の多くの都市と同様に「ジリジリ…」と鳴くアブラゼミが中心だが、大阪では都市部の中心部にいくほど「シャッシャッ…」というクマゼミの鳴き声の割合が増える。各種調査によると、かつて大阪で最も多かった種類はアブラゼミだったが、昭和50年代後半を境にクマゼミが逆転。都市部の大阪市では、いまや90%以上を占めるとされる。もともとクマゼミは南方系の種類のため、当初は地球温暖化が原因とも考えられたが、それでは大阪だけ多い理由が説明できない。謎が深まる中、クマゼミの幼虫のある“特技”などが鍵を握る可能性が浮上、専門家も注目している。

(川西健士郎)

抜け殻調査

 大阪府内のセミの種類別の生息状況は、府が平成16~23年、自然観察学習の一環で、府内1020小学校区のうち296校区で実施した「セミの抜け殻調査」をみれば分かる。

 最新の23年の結果によると、種類の割合は、府全体でクマゼミが74%、アブラゼミが24%、その他2%。大阪市内に限ると、クマゼミが98%、アブラゼミが2%、その他ゼロだった。

 つまり府内ではクマゼミが最も多く、特に大阪市では圧倒的な割合を占める。

 一方、府北部郊外の万博記念公園(吹田市)でも22年から独自に抜け殻調査をしているが、ここでは種類の割合が逆転する。

 4年間の調査結果をみると、種類別の割合は、アブラゼミ72・1~77・6%▽クマゼミ11・5~16・8%▽ニイニイゼミ5・3~15・4%▽ツクツクボウシ0・2~1・0%。

 府全体でも、公園など緑の多い場所ほどアブラゼミの割合が増える傾向がみられ、万博記念公園の結果も、それを裏付けた。

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