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【ベテラン記者のデイリーコラム・鹿間孝一のなにわ逍遙】あと一歩だった甲子園 越境、関西弁…でも1県1校でいい

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【ベテラン記者のデイリーコラム・鹿間孝一のなにわ逍遙】
あと一歩だった甲子園 越境、関西弁…でも1県1校でいい

 作詞家の阿久悠さんは高校野球の熱烈なファンだった。

 いや、ファンという軽い表現では言い表せない。夏の全国高校野球大会は全試合を観戦し、毎日、一編の詩を詠んだ。生前、産経新聞に連載した「阿久悠 書く言う」にこう書いている。

 「これこそが日本が世界に誇る文化だと思っているからである。どこの国に、ハイスクールの生徒の大会に5万人の客を集める競技があるであろうか」

 「甲子園はいいところだ」と題した詩がある。平成11(1999)年の夏の大会に出場した東京都立城東高校に贈った。抜粋で紹介する。

 甲子園はいいところだ

 ちょっとした宇宙だ

 広い 広い

 そして 奥深い神秘がある

 神の掌のようだ

 走っても走っても終わりのない広さの

 甲子園はいいところだ

 もっと もっと みんなが

 その思いを表現すべきだ

 そう 表現

 自分たちが何者で

 どこからやって来て

 自分たちの思う野球が何で

 どうするつもりなのか

 ここでは精一杯表現すべきだ

 そういう場所なんだ

 だから ここへ来ることが

 あれほど晴れがましく

 嬉しかったのだ

 今年は地方大会が気になって、毎朝、新聞の運動面を真っ先に開いた。母校が勝ち進んでいたからだ。

 創立110年を超えるが、まだ甲子園に出たことはない。それが甲子園常連の強豪校を破り、準決勝では1点リードされた9回裏二死からサヨナラ勝ちして、ついに決勝に進出した。

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