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不可能とされた名刀の地紋再現に成功 奈良・吉野の刀匠、刀剣界最高賞を受賞

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不可能とされた名刀の地紋再現に成功 奈良・吉野の刀匠、刀剣界最高賞を受賞

鍛錬作業をする刀匠、河内国平さん=5月、奈良県東吉野村

 古代刀剣「七支刀(しちしとう)」(国宝)の復元を手がけた奈良県無形文化財保持者の刀匠、河内國平(くにひら)さん(72)=同県東吉野村=が、現代では不可能とされた鎌倉~室町時代の名刀が持つ地紋「映(うつ)り」の再現に成功、刀剣界最高の「正宗賞」を受賞した。専門家は「不可能とされた現代の材料で再現する技術を持つ唯一の刀匠だ」としている。

800年前の技…40年かけ研究

 「映り」は、刀の強度を高めるための特殊な熱処理で発生する、鎌倉から室町時代の名刀にみられた地紋。江戸時代以降には絶え、現代の日本刀の材料「玉鋼(たまはがね)」では、再現不可能とされていた。

 河内さんは、「正宗」や「一文字」など名刀を産出した鎌倉時代の古来の鍛冶作業にこだわり、約40年来の研究や経験を基に、「映り」の再現メカニズム解明に成功。ほぼ100%の確率で映しを再現できるようなったという。6月10日に開幕した日本美術刀剣保存協会主催の「新作名刀展」に長さ77センチの大刀「國平河内守國助(くにひらかわちのかみくにすけ)」を出品。「該当なし」が続いた正宗賞の太刀で、18年ぶりの受賞者となった。

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