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「死刑判決は矛盾」京都大教授がヒ素純度から分析 和歌山カレー事件

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「死刑判決は矛盾」京都大教授がヒ素純度から分析 和歌山カレー事件

 平成10年の和歌山毒物カレー事件で死刑が確定した林真須美死刑囚(52)が申し立てている再審請求をめぐり、弁護団からヒ素の鑑定結果の分析を依頼されていた京都大大学院工学研究科の河合潤教授(分析化学)が20日、「判決内容はヒ素の純度などの点から矛盾がある」との見解を明らかにした。河合教授が作成した鑑定書は、弁護団を通じて和歌山地裁に提出されたという。

 現場で見つかった紙コップや林死刑囚の自宅などの容器に残っていたヒ素について、1審和歌山地裁が採用した鑑定は同一物とし、林死刑囚が紙コップで自宅などにあったヒ素をカレーに混入したと認定する決め手となった。

 一方、河合教授はヒ素の純度に注目し資料を精査。紙コップのヒ素の純度は約75%だったが、自宅などの容器6点のうち3点は約48~68%。ほかの2点の純度は約77%だったが、紙コップから検出されたバリウムを含んでいなかった。残り1点も成分などから紙コップより純度は低いとみられるという。

 河合教授は「これらのヒ素がもともと同じところで製造されたことは否定されないが、純度の低いものを別の容器に移し替えて高純度になることは通常ない。判決はヒ素の純度を考慮しておらず、破綻している」と話している。

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