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タリバン破壊のバーミヤン遺跡、ドイツ隊が勝手に足復元 ユネスコが撤去勧告も

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タリバン破壊のバーミヤン遺跡、ドイツ隊が勝手に足復元 ユネスコが撤去勧告も

 旧タリバン政権に破壊されたアフガニスタンの世界遺産、バーミヤン遺跡にある「東大仏」の足部分を、ドイツ調査隊が勝手に復元していた問題で、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が今月末から調査団を現地に派遣することが17日、分かった。破壊後に世界各国の協力で修復が進められてきた遺跡の今後について、ユネスコは調査結果を踏まえて判断するが、撤去勧告を出す可能性もある。日本は巨額の修復資金を拠出しており、資金が復元に流用されていないか、ユネスコに説明を求める。

 勝手に復元したのは、ユネスコの諮問機関、国際記念物遺跡会議(イコモス)の下部組織であるドイツイコモスの調査隊。昨年8月ごろまでに、鉄筋とコンクリートで固めた外側にれんがを積んで、高さ約5メートルの足2つをユネスコなどの承認を得ずに造った。事態を把握したユネスコは翌月、作業の中止を勧告した。

 破壊前の東大仏は高さ約38メートル。足部分は、タリバンの爆破より400年以上も前の17世紀ごろに風化などで失われており、原型は分かっていない。現地調査に携わった東京文化財研究所の山内和也・地域環境研究室長は「推測に基づく復元で、世界遺産登録の基準である『真実性』に反する」と指摘。昨年12月に行われた専門家会議でも、ドイツ隊への批判が相次いだ。

 これに対し、ドイツ側は復元したのは石窟や壁を支えるための「柱」だとし、アフガニスタン政府幹部らの許可を得ていると主張している。

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