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【関西の議論】イグサを「臭い」と言う女子中学生、日本の「畳文化」は消滅してしまうのか…業界危機感、畳「復権」へ「畳ビズ」「東京五輪作戦」

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【関西の議論】
イグサを「臭い」と言う女子中学生、日本の「畳文化」は消滅してしまうのか…業界危機感、畳「復権」へ「畳ビズ」「東京五輪作戦」

 また、国内のい生産農家も16年は1260戸だったのが、25年には約半分の622戸にまで減少。同振興会によると、畳店数もここ10年間で半分程度に減ったとみられるという。

 「以前はマンションでも1室くらいは和室があったが、今はすべてフローリング(木質系素材の床)の部屋になってきた。ここまで需要が落ち込んだことを、業界の私たちは大きく危惧しています」

 全国畳産業振興会(京都市南区)の神邉こう一(かんべ・こういち)会長(77)はそう話す。日本家屋が多く残る地方や寺院が多い京都市などはまだ落ち込みは少ないが、マンションなどが多い都市圏の減少は著しいという。

 一方、畳そのものも変化してきた。畳は畳表、畳床、畳縁から成るが、畳床はわらだけの伝統的なものから、わらの間に発泡スチロールを挟んだものなどが大半を占めるようになったという。

試行錯誤の開拓プロジェクト

 業界の縮小に危機感を強めた全国畳産業振興会は、19年から新市場開拓プロジェクトを開始した。畳の活用法を探るアイデアも公募し、寄せられたもののうちで車の中に畳を敷くというアイデアに注目。結局、実現はしなかったものの、神邉会長はこう話す。

 「まず畳のことを思い起こしてもらうことが大事。変わったことをやることで、畳に関心を持っていただきたい」

 畳離れに歯止めをかけるために試行錯誤を繰り返しながら、畳で地球温暖化防止を訴える「畳ビズ」を提唱し、歌も作った。畳を使ったネクタイや名刺入れなどの商品も開発。独特の香りを放つイグサのリラックス効果に着目した「合格の畳におい袋」は受験シーズンに人気があるという。

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