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受刑者高齢化…自炊できぬ 刑務所の給食、来年から民間委託 法務省

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受刑者高齢化…自炊できぬ 刑務所の給食、来年から民間委託 法務省

 刑務所などの刑事施設に収容中の受刑者らの高齢化が進み、施設の給食を刑務作業として“自炊”させるのが困難になったとして、法務省は来年から、給食調理業務の民間委託を始める。大阪拘置所(大阪市都島区)のほか、西日本の刑務所3カ所で順次導入する。給食調理には体力が必要なため、高齢受刑者を調理担当に配置できず、人員確保に支障が出ていた。

 大阪拘置所(収容定員1553人)は来年2月にスタート。兵庫県の加古川刑務所(同1281人)、山口県の岩国刑務所(同357人)、高知県の高知刑務所(同553人)でも平成28年3月までに始める。

 調理業務の民間委託は、民間資金を活用したPFI刑務所ではすでに始まっているが、一般の刑事施設では初めて。調理員の採用や食材の調達で地元を優先することなどを条件に課し、入札で選ばれた1業者に4施設すべての調理業務を36年3月まで委託する。

 法務省矯正局によると、一般の刑務所では数十人の受刑者が調理を担当。未決収容者のいる拘置所の調理場にも受刑者を配置している。一度に数百人分以上の給食を調理するため、大型の調理器具を使ったり大量の給食を運んだりできる体力が求められる。

 しかし、近年は受刑者の高齢化が進み、調理場へ配置できる受刑者が少なくなったという。同省は民間委託によって「高齢化問題」を解消するほか、食中毒が発生しやすい施設の衛生管理の改善も目指す。

 全国の刑務所など刑事施設に新たに収容された65歳以上の高齢受刑者は、過去10年で倍増。受刑者総数はここ数年減少しており、塀の中の高齢化率は急速にアップしている。

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