産経WEST

飯塚事件の再審請求を棄却 福岡地裁

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新


飯塚事件の再審請求を棄却 福岡地裁

 平成4年に小学1年の女児2人=いずれも当時(7)=が誘拐、殺害された飯塚事件で死刑が確定、執行された久間三千年(くまみちとし)元死刑囚=執行当時(70)=の再審請求審で、福岡地裁(平塚浩司裁判長)は31日、請求を棄却する決定をした。弁護側は即時抗告する方針で、改めて福岡高裁で再審開始の可否が判断される見通し。

 犯人に結びつく直接証拠はなく、元死刑囚は一貫して無罪を主張。確定判決は、元死刑囚の車の中から女児の1人と同じ血液型の血痕を検出▽女児の着衣から車の座席とほぼ同一の繊維片を確認▽遺留品の発見現場近くで、元死刑囚の車と似た車両の目撃証言▽遺体などから採取した血液と元死刑囚の毛髪のDNA型一致-といった状況証拠に基づき有罪と認定した。

 再審請求審での焦点はDNA型鑑定の信用性。この鑑定は、元受刑者が22年に再審無罪となった足利事件(平成2年発生)とほぼ同時期に、警察庁科学警察研究所が同じ「MCT118型」という検査法で実施。捜査導入後間もない時期の検査法で精度が低く、足利事件の再審無罪判決では証拠能力が否定されている。

 飯塚事件では、女児の遺体に付いた血液などの鑑定試料は捜査当局がすべて使い切って残っていない。足利事件のようにDNA型の再鑑定はできず、弁護側は再審請求審で、確定判決の誤りを示す「新証拠」として、警察庁の鑑定結果を解析した本田克也・筑波大教授(法医学)の鑑定書を提出した。

 本田教授は、警察庁の鑑定結果を写したネガフィルムに「真犯人の可能性がある別人のDNA型が写っている」と分析。警察庁の鑑定書にある写真自体は該当部分が切り取られているため、弁護側は「犯人のDNA型を隠蔽するために改竄した」と批判していた。これに対し、検察側は「改竄はしておらず、鑑定結果にも問題はない」と反論していた。

「産経WEST」のランキング