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【ベテラン記者のデイリーコラム・鹿間孝一のなにわ逍遙】東京流が敗北した梅田百貨店戦争の真相

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【ベテラン記者のデイリーコラム・鹿間孝一のなにわ逍遙】
東京流が敗北した梅田百貨店戦争の真相

 JR大阪三越伊勢丹が売り場面積を約4割に縮小し、店名変更も検討するという。

 鳴り物入りで開店して、わずか3年である。店名変更でもし「三越」の名が消えるとしたら、寂しい。

 日本一の激戦区と言われる梅田の百貨店戦争で、三越伊勢丹はなぜ敗れたのだろう。

 正月2日は百貨店の福袋を買いに家族で梅田に出かけるのが、わが家の恒例行事である。午前8時すぎに着いて、まず阪急百貨店の梅田本店に並んだが、30分繰り上げで開店した。早めに家を出て正解だった。長い行列に景気回復を実感した。

 お目当ての福袋を手に入れ、続いて阪神百貨店へ。地下の入り口から入ったが、混雑でなかなか前に進めない。みんな福袋をいくつも持っている。

 売り場を見て回るのを断念して、近くの喫茶店で一休み。そろそろピークも過ぎただろうと、今度は大丸の梅田店へ。ここもけっこうにぎわっていた。

 時間が経過しているので、比較するのはフェアではないが、大阪駅の北側へ移動して三越伊勢丹をのぞくと、人ごみは、あきらかに少なかった。

 わが女房は三越伊勢丹が好きだという。品揃えも、店内の雰囲気もあか抜けているという。オシャレだというのだ。

 他の百貨店は混雑ですぐに疲れてしまうが、ゆったり見て回れる。おっと、これはほめ言葉ではないかもしれないが。

 三越伊勢丹は年間売上高550億円を目指していた。

 百貨店の代名詞といえる三越と、東京で一番の伊勢丹が組んだのだ。JR京都駅のジェイアール京都伊勢丹も成功している。大阪で失敗するはずがない。そんな自信が感じられた。

 ところが、3年前の開店当初から売り上げは伸び悩んだ。まだ阪急百貨店が改装途中で、全面オープンしていなかったのに、である。

 年間300億円は目標の6割弱である。「東京流を完璧に持ってこられなかった」と幹部は“敗因”を分析していたが、はたしてそうだろうか。

「お帳場様」よりも、“今日は阪急、明日は三越”文化の関西

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