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【ストリップとともに生きる(上)】超ベテラン踊り子が背負う人生…神棚に手を合わせて舞台に上がる「感謝」、ストリップという「芸事」への愛情

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【ストリップとともに生きる(上)】
超ベテラン踊り子が背負う人生…神棚に手を合わせて舞台に上がる「感謝」、ストリップという「芸事」への愛情

出番を前に、楽屋で入念に準備をする踊り子

 1館、また1館と劇場が閉館し、風前の灯火のストリップ業界。それでもこの世界に生きようとし、それを支える人たちがいる。20代の若手からこの道30年というベテランまで幅広い年齢層の踊り子たち、それを舞台裏で支える男たち、そして、熱心に劇場に足を運ぶ“サポーター”のごとき客たち…。現在、作家活動もしている元ストリッパーと現役ストリッパーらの話を軸に、三者三様の考えや思いを3回にわたって紹介する。(古野英明)

自分を解放するために

 「この世界には、本当にいろいろな人がいます。それぞれ立場や事情は違うけど、お話を聞いてドキッとすることが多いですね」。元ストリッパーで現在、作家としても活躍中の牧瀬茜さん(36)はこう話す。

 ストリッパーになったのは平成10年、21歳のとき。東京の大学を中退し、当時、横浜などの路上でアクセサリーの露天商をしていた。近くの劇場に通うストリッパーとたまたま話す機会があり、「へえ、そんな世界があるんだ」と興味がわいてステージを見に行ったのがきっかけだった。

 「もともと私は内気で、自分の殻に閉じこもって生きているような人間でした。お客さんの前で服を一枚一枚服を脱ぎ捨てていく踊り子さんたちを見て、これは自分を解放する行為だと思い、感動したんです」

 踊りなどしたこともなかったが、人一倍勉強と稽古を重ねた。そのころ、ストリップ業界はすでに衰退に向かっていたが、年間300日・計1000ステージ近くをこなす売れっ子になった。

 「見知らぬ自分に出会えたような気がして、うれしかったですね。すっかりステージの魅力にとりつかれました」

 一方、文章を書くのが好きで、ステージのかたわら舞台のかたわら、踊り子仲間や裏方のスタッフらをインタビューしては記録として書きためてきた。

家族のため19歳でデビュー…この道30年以上、なお裸体を見せる理由

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