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【関西の議論】99%嘘記事だらけ「虚構新聞」“1%の真実”の凄味…SNS炎上、海外メディアも騙された、その“実像”は

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【関西の議論】
99%嘘記事だらけ「虚構新聞」“1%の真実”の凄味…SNS炎上、海外メディアも騙された、その“実像”は

「虚構新聞」のサイトページ。ニュースサイトとしての“体裁”は整えられ、内容も「嘘」ながらありそうな話が並び、釣られる読者も多いとか 「虚構新聞」のサイトページ。ニュースサイトとしての“体裁”は整えられ、内容も「嘘」ながらありそうな話が並び、釣られる読者も多いとか

 《バウムクーヘンの天日干しが最盛期 長野》(17年2月15日)では、洋菓子のバウムクーヘンを網に並べ、天日干しをする女性の写真を掲載。天日干しすると保存性が高くなり、《村には室町中期に作られたとみられる世界最古のバウムクーヘンが展示されている》などと虚報。

 いずれも草創期の作品で、いかにもウソと分かる。ところが、最近は実際のニュースを風刺した、現実味のある嘘記事も目立つ。一杯食わされた読者から苦情が殺到することもあるといい、UK氏は「今は特に見出しのつくり方から文章の内容まですごく気を使う」と話す。

現実味ある記事で物議

 《大阪市の橋下徹市長は13日、市内全ての小中学生に短文投稿サイト『ツイッター』の利用を義務付ける方針であることを明らかにした》

 24年5月、この嘘記事が物議を醸した。ツイッターを通じてネット上に拡散。アクセスが殺到し、いわゆる“炎上”状態になった。実際のニュースと勘違いした人も少なくなかったとされる。

 UK氏は「昔はブラクラを踏んでも、ひっかかった自分がバカだと思うしかなかったが、新しくネット社会に入ってくる若い子には免疫がない」と漏らす。

 ブラクラとは、かつてネット社会の至る所に“出没”した「ブラウザクラッシャー」の略称だ。リンクをクリックすると、ウインドーが次から次へと立ち上がり、変な画像が無限に表示されたりする厄介な代物だったが、昨今はほとんど鳴りを潜めている。

 ブラクラは悪意のある人間の産物だが、虚構新聞に悪意はない。

 ツイッターの普及でネット人口が急増し、ユーザーの低年齢化も進んだ。見出しだけを見て勘違いされるケースも増えているといい、UK氏は「近ごろはリンク先がどのようなところであるか警戒せずクリックする人が増えた」と話し、こう嘆く。

 「10年前にできたことが、今はできなくなっている」

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