産経WEST

東伏見慈洽師死去 天皇陛下の叔父、京都・古都税廃止に尽力

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新


東伏見慈洽師死去 天皇陛下の叔父、京都・古都税廃止に尽力

 香淳皇后の実弟で天皇陛下の叔父にあたり、京都仏教会会長を務める青蓮院(しょうれんいん)門跡名誉門主の東伏見慈洽(ひがしふしみ・じごう)師が1日、死去したことが関係者への取材で分かった。103歳だった。自坊は京都市東山区粟田口三条坊町69の青蓮院門跡。葬儀・告別式の日取りや喪主は未定。

 東京都出身。旧名は久邇宮邦英(くにのみや・くにひで)王。旧久邇宮家の出自で、明治43年、久邇宮邦彦(くによし)王の第3王子として生まれた。香淳皇后は実姉。昭和6年に臣籍降下し、跡継ぎのいなかった旧東伏見宮家の祭祀(さいし)を継承した。

 昭和9年に京都帝大(現・京都大)文学部を卒業後、14年度から8年間、同大文学部で古代美術史などの講師として勤務。天台宗三門跡寺院の一つに数えられ、浄土真宗の宗祖、親鸞が得度したことでも知られる青蓮院門跡で得度し、28年から平成16年まで、50年余にわたって青蓮院門跡の門主を務めた。

 拝観料に課税する「古都保存協力税」(古都税)構想をめぐり京都市と仏教界の対立が深まっていた昭和59年、京都仏教会の会長に就任。訴訟や拝観停止など激しい反対運動の先頭に立ち、63年の古都税条例廃止にこぎつけた。

 京都ホテルや京都駅ビルの高層化問題でも景観論争を繰り広げたほか、平成4年には「天台密教の法統を守る」として、青蓮院門跡の天台宗からの離脱を宣言。宗派に門主の世襲を事実上認めさせた上で、撤回する一幕もあった。

「産経WEST」のランキング