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【西論】橋下維新の停滞…「民」「公」の意義を問い直すとき 大阪ダブル選2年 編集長・堀川晶伸

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【西論】
橋下維新の停滞…「民」「公」の意義を問い直すとき 大阪ダブル選2年 編集長・堀川晶伸

造反4人、府議会も過半数割れ

 「本案を賛成とする白票が少数であります。よって第56号議案、株式売り払いの件は否決されました」

 16日午後3時18分。大阪府議会議場に響いた議長の声は、橋下徹・大阪市長が代表を務める「大阪維新の会」の敗北を告げるものだった。

 否決されたのは、府南部を走る泉北高速鉄道を運営する第三セクターを米投資会社に売却するための関連議案。当時府知事だった橋下氏が本部長を務める「府戦略本部会議」で民営化の方針が決まり、ダブル選で大阪維新の幹事長から就任した松井一郎知事が受け継いだ、いわば大阪維新の肝いりの政策だった。

 しかし所属議員の55人のうち4人が造反し、53対51で議案は否決。維新府議団は同日、4人の除団処分を決定した。これまで大阪維新は府議会で定数109人(欠員4)の単独過半数を押さえていることが、大阪における影響力の源となっていたが、今後は厳しい府政運営を迫られることになる。

 今回、造反したのは、同鉄道の沿線自治体選出の議員ら。外資に売却した場合、運賃の値下げ幅が小さいことに加え「運行本数の減少や事業の切り売りにつながるのでは」など、中長期的に安定した経営を望む住民の声を無視できなかった結果と見られる。

否決された「橋下改革」

 「大阪秋の陣」と騒がれた大阪市長選と府知事選のダブル選から2年余りが過ぎた。橋下市長は11月26日、記者団に「やらなければいけないことはすべて実行していると自信を持っている」「一番をあげきれないぐらいやっている自信がある」と話した。

 繰り返したのは「自信」と、実績を強調する言葉。しかし、3日後の市議会本会議では、橋下氏が力を入れていた市立幼稚園を廃園・民営化する条例改正案と、市立大の理事長と学長の兼務をなくすための議案がいずれも否決された。

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