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【ビジネスの裏側】「武田薬品」超大胆トップ人事の“妙”、ライバル外資から社長をヘッドハント…グローバル化の波に背中を押された老舗の「決断」

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【ビジネスの裏側】
「武田薬品」超大胆トップ人事の“妙”、ライバル外資から社長をヘッドハント…グローバル化の波に背中を押された老舗の「決断」

価値観の違い・即効性…成否いかに

 ドラスチックな経営体制の見直しに、外国人トップは吉と出るか、凶と出るのか。だが、これまでの日本企業をみれば、必ずしもそうとはいえない。日産自動車のカルロス・ゴーン氏は大規模なリストラで日産を復活させたが、ソニーのハワード・ストリンガー氏はテレビ事業を低迷から引き戻すことができないまま退任した。

 あるメーカー首脳も、外国人トップの“リスク”を懸念する。「外国人は働くことへの考え方がわれわれ日本人とは異なる」とし、文化の違いを指摘。世界でも勤勉だといわれる日本人は、会社のため、プライベートの時間まで費やして仕事をする。とくに一流企業の役員ともなれば、その傾向は強い。

 だが、外国人とくに欧米人の仕事観は日本とは正反対。仕事とプライベートはしっかり分ける。「トップに据えたとして、あっさり辞めてしまう恐れがある」(前出の首脳)。物事に割り切った考えをもつ欧米人は、『自分の人生は自分のもの』と、経営の道半ばで仕事を辞めてしまう-。そんな懸念もあるようだ。

 とはいえ、国内では武田薬品の人事に前向きな印象を持つ人は多い。「即効性あるグローバル化の方法だ」「普通なら反対がでそうだが、思い切った人事で評価できる」。世界市場で戦うためにグローバル化を進める他の日本企業の手本となるか。外国人をトップとする日本企業の成否が、世界から注目されている。

(中山玲子)

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