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【ベテラン記者のデイリーコラム・山上直子の誘惑する京都】無形文化遺産…「おばんざい」は嘘? 「カレーうどん」は?

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【ベテラン記者のデイリーコラム・山上直子の誘惑する京都】
無形文化遺産…「おばんざい」は嘘? 「カレーうどん」は?

 和食がユネスコの無形文化遺産に登録され、世界の“washoku”になる。悩ましい質問の1つに「日本料理と京料理は違うんですか?」というのがあるが、専門家でもないので、「個人的にはほぼ同じだと思いますが、あえていうなら京都の食材を使い、有職(ゆうそく)料理や懐石料理の流れをくんで京都で発達した料理」と答えることにしている。もちろん、日常食の「おばんざい」もその1つだ。でも…。普段の会話であまり「おばんざい」とはいわないのはご存じだろうか。

「おかず」と「おばんざい」

 生粋の京都人の友人がこんなことを言っていた。

 「おばんざいおばんざいと最近よういわはるけど、うちは昔から『おかず』いうてるけどなあ」

 そうそう、そうなのだ。

 実は、知る限り関西では「おかず」が多数派で、いまでも「帰りになんかおかず買うてきて」というが、「おばんざい買うてきて」とはあまり言わない(と思う)。むしろ「おばんざい」というと、デパートで買うような…つまり少し、よそいきな感じすらする。

 「おかず」はもともと「女房詞(にょうぼうことば)」、つまり宮中に仕える女官の隠語だった。広辞苑には「数を取りあわせる意から、飯の菜。副食物」とあって、宮中や公家のことば(御所ことばとも)が一般化したものの1つだそうだ。

 京都の日常食=おばんざいというイメージが広がったのは新聞の影響だったというハナシもあって、よく耳にするわりには自分ではあまり使わない、そんな不思議な言葉なのである。

…カレーうどん、和食なの!?

 「和食」の話にもどると、今回の世界遺産登録では「日本人の伝統的な食文化」という定義が功を奏したそうだ。当初めざした「会席料理」にこだわりすぎず、日本の伝統や文化に重きを置いたのがよかった。

おせちに、ごまめ・昆布巻きの重み…でも、ラーメン・焼きそばも立派な和食!

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