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【ベテラン記者のデイリーコラム・「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記】ナイン搭乗機が墜落、6連敗で首位陥落…号泣の日本一の背景

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【ベテラン記者のデイリーコラム・「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記】
ナイン搭乗機が墜落、6連敗で首位陥落…号泣の日本一の背景

 紆余(うよ)曲折のシーズンが進み、まさに21年ぶりのリーグ優勝が見え始めたその時が8月12日、月曜日でした。私は短い夏休みで自宅にいました。家族と夕食を採り、少しくつろいでいました。翌日からは巨人戦取材のために東京出張が決まっていました。巨人戦に向けてチームがどんな戦いをするのか? なんて頭に浮かべていたような気がします。

 午後7時頃だったと思います。テレビ画面にテロップが…。羽田発午後6時の伊丹空港行きの日航123便が音信不通になり、伊丹空港では乗客を待つ関係者が不安そうに事態の推移を見ている、というものでした。 えっ! ジャンボ機が墜落したのか!

 テレビを見ながら家族とともに驚きの声を発してました。

阪神ナイン全員が犠牲…間一髪、ただし

 阪神の担当記者としては次に思うことは当然これです。チームの現在地は? 阪神は前日、九州・博多の平和台球場で試合を行い、12日は午後の便で福岡国際空港から羽田空港に向かいました。

 実はこの時、阪神が乗った福岡発羽田行きのJAL366便が、その後、JAL123便として伊丹空港に向けて、飛び立ったのです。阪神タイガースは間一髪だった、といえるでしょう。

 話を戻すと、東京入りした選手たちは、当時の宿舎・サテライトホテル後楽園に荷を降ろしていました。チームは移動を終えていました。そして、墜落事故の緊急報道番組を目の当たりにし、その後、球団社長が搭乗していることを知るのです。

 「チームは大丈夫だった…」と、頭の中で反芻(はんすう)していました。

 しかし、事態は刻々と進み、テレビのニュースは墜落の事実を伝えるとともに、搭乗者名簿をアイウエオ順にカタカナで画面にアップし始めたのです。

 最初の驚きはこれです。

 サカモト キュウ

 えっ…あの歌手の坂本九さんが乗ってたの…。

画面に釘づけ…「球団社長と同姓同名だ!」

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