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自殺マンション告知せず「賃貸は不法」 家主に約104万円賠償命令 地裁尼崎支部

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自殺マンション告知せず「賃貸は不法」 家主に約104万円賠償命令 地裁尼崎支部

 自殺があった兵庫県尼崎市のマンションの部屋であることを告げずに賃貸したのは説明義務違反として、借り主の男性が家主の男性弁護士に約144万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が神戸地裁尼崎支部であり、杉浦一輝裁判官が弁護士に賃料や慰謝料など計約104万円の支払いを命じていたことが29日、わかった。判決は28日付。

 判決によると、弁護士は平成23年5月2日、尼崎市内のマンション一室を競売で取得。直後に住んでいた女性が自殺したが、昨年8月、この事実を説明せずに男性と賃貸契約を結んだ。男性は同月末に入居したが、近所の住人から女性が自殺していたことを聞き、翌日に退去。9月20日に契約解除通告をしていた。

 裁判で家主の弁護士は「競売後の手続きは他人に任せていて、自殺の報告を受けないまま部屋の明け渡し手続きを終えた」と主張した。

 しかし、杉浦裁判官は判決理由で、住人らが女性の自殺を認識していたことなどを挙げて「部屋には嫌悪すべき歴史的背景に起因する心理的な欠陥という瑕(か)疵(し)がある」と賠償責任を認めた。

 家主の弁護士は「判決は納得がいかない。控訴の方向で検討する」と話している。

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