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【ぶらりぽろり旅】カイジュー映画、日本襲来

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【ぶらりぽろり旅】
カイジュー映画、日本襲来

 アメリカ本国では、「パシフィック・リム」が大赤字らしい。それは一体なにかというと、巨大な怪獣と巨大なロボットがぶん殴り合う映画である。ほぼそれだけと言って構わない。

 モンスターではなく、カイジュウである。アメリカンな俳優さんたちが、「カイジュー!」と叫ぶ。楽しそうだ。

 どうせイロモノなんでしょう、と言われると、たしかにそりゃあイロモノだ。怪獣とロボットが殴り合うという時点で、真面目な設定なんてあるはずがない。カイジュウが攻めてきたんである。だからロボットに乗って戦うのだという以上のことは無粋である。

 以前のハリウッド版ゴジラでこりて、ああ、外国人の考えた、なにかズレたクールジャパンね、と思っている人も多いはずだが、それは完全に間違いである。パシフィック・リムは、「日本人がつくりたかったけれどつくれなかった怪獣映画」の姿に近い。どうしてこれを日本が先につくることができなかったのかという気持ちになることうけあいである。

 ほとんど水戸黄門ばりの紋切型の展開もまた素晴らしい。次はこうなるべきでしょうという予測にぴたりとはまる。怪獣映画と歌舞伎はどこかが近いのかもと思ったりする。

 唯一、「怪獣が大きな塔を壊す」シーンがなかったのが残念なのだが、これは9・11以降の自主規制によるものだという噂をきいた。

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