産経WEST

【オリチア&チアドラ リーダーは同級生(1)】「新体操」と「バトン」、夢をあきらめた先にあった世界

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【オリチア&チアドラ リーダーは同級生(1)】
「新体操」と「バトン」、夢をあきらめた先にあった世界

 世界レベルでの戦いを続けながら、比佐恵は高校の部活動として「ダンス部」に入っていた。ジャズダンスやクラシックバレーも習うことで、バトントワリングにも生きてくる、よりしなやかな体の動きを身につけようとしていたのだ。

 ダンス部でも、比佐恵は高3の時に「全国高等学校ダンスドリル選手権大会」の個人戦にあたる「ミスダンスドリルチーム」の部門で東海大会1位となり、全国大会への出場権を獲得している。

 ところが、ダンスの全国大会とバトンの世界選手権との日程が重なり、比佐恵はダンスの全国大会を棄権することになった。やむを得ない状況だったとはいえ、そんな選択を迫られるプレーヤーなど、めったにいるものではないだろう。

 一方の里香も、幼稚園時代から素質を見いだされ、名古屋市内のクラブチームでエース級として活躍していた。ジュニアレベルで国際大会にも出場するなど将来を嘱望され、自らも「五輪が夢」と公言していた。しかし、高校3年秋の最後の大会前に、思わぬアクシデントに見舞われ、膝に大けがを負った。左膝には、今でもその傷跡が残っているほどだ。

 競技レベルでの新体操を続けるには、入院して手術を受けた上に、きっちりとしたプログラムに基づいた、長く厳しいリハビリをこなす必要があった。

 「自分がやっちゃったけがなんですけど、いろいろな気持ちが、混ざっちゃって…。一回、新体操を離れて、いろいろやってみたいと思ったんです」

 高校を最後に、里香は新体操の世界から離れることを決意した。それはイコール、五輪という最大の夢を絶つことだった。

「産経WEST」のランキング