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【ビジネスの裏側】サントリー「子会社上場」の“奇策”にみる「創業家・創業事業の守り方」

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【ビジネスの裏側】
サントリー「子会社上場」の“奇策”にみる「創業家・創業事業の守り方」

 くしくも、サントリー食品の上場は7月3日だった。

 佐治社長には苦い経験がある。平成22年2月、キリンホールディングスとの統合交渉が破談。実現すれば世界第5位の総合食品・酒類カンパニーになるはずだったが、サントリーが、新会社の株式の3分の1以上を寿不動産に持たせようとしたため、キリンが反発し、交渉は頓挫した。

 サントリー食品の上場により、サントリーグループは約3900億円の資金を調達した。同業他社からは「その気になれば何でも買える。サントリーらしいうまいやり方だ」との声も上がる。

国内トップは「必達目標」

 サントリーHD傘下には、サントリー食品と並ぶ中核子会社としてサントリー酒類(東京)がある。同社については、「主力のウイスキー事業は製品化に10年以上の歳月を要し、短期的な業績に一喜一憂したくない」と判断し、上場の対象から外したようだ。

 一方のサントリー食品は、ウイスキーに比べて商品サイクルの短い清涼飲料事業を主力としており、国内シェアは約22%。首位のコカ・コーラグループ(約28%)に次ぐ。

 緑茶「伊右衛門」や缶コーヒー「ボス」などの人気商品を抱え、サントリーHDの売上高と営業利益のほぼ半分を稼ぐ。

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