【新型コロナ】「緊急宣言台無しや」子供の公園遊びに怒号 感染警戒、遊具禁止の自治体も - 産経ニュース

【新型コロナ】「緊急宣言台無しや」子供の公園遊びに怒号 感染警戒、遊具禁止の自治体も

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、花園中央公園では大型複合遊具が使用できなくなっている=大阪府東大阪市(南雲都撮影)
 新型コロナウイルスの感染拡大で屋内施設の閉鎖が続く中、公園で遊ぶ親子連れの姿が目立っている。密閉、密集、密接の「3密」と遠いはずの公園だが、人が集まる傾向があるとして、政府の専門家会議が感染リスクを危惧。緊急事態宣言を機に、不特定多数が接触する遊具の使用を中止した自治体も相次ぐ。「子供を守るために仕方ない」「行き場を奪っていいのか」。保護者の間でも賛否があるようだ。
 ■「密」ができている
 「外出自粛の中、お前らどういうつもりじゃ!」。19日午後、大阪市阿倍野区の公園に男性の大声が響いた。
 当時、公園では30人近くの子供と親たちが集まり、遊具で遊んだり、かけっこしたりしていた。「親もどうかしてるわ! 緊急事態宣言が台無しや」。男性は険しい表情でこう言い放つと、自転車で立ち去った。公園ではマスク未着用の親子が多数おり、男性のさらなる怒りや不安を呼んだとみられる。
 「子供が遊んでいるが何とかならないか」「『密』ができている」。大阪市によると、緊急事態宣言の発令後、公園をめぐるさまざまな意見が市役所などに寄せられている。市は「公園を利用する際には、人が多い場所を避けていただきたい」とする。
 ■感染への警戒感低く
 各自治体は不要不急の外出自粛を求める一方、健康維持などの観点から公園の利用制限は課していない。そのためか毎週末には、公園で息抜きする家族連れなどの姿が目立つようになった。
 これを危惧したのが政府の専門家会議だ。緊急事態宣言後、東京都内の主要な駅では人の数が7~9割程度、また娯楽施設の利用も都市部を中心にそれぞれ減った。しかし対照的に公園では増える傾向があった。「注意して利用しないといけない」と尾身茂副座長。一律閉鎖は求めなかったが、利用には人が多く集まる時間を避けるよう促した。
 東京、大阪などに住む約2200人に東京大の研究者が実施した調査によると、半数以上がスーパーでの感染を恐れる一方、公園は最も警戒されない施設だった。多くの人が安心する公園にはどんな感染リスクが潜むのか、具体的に提示すべきとの声もある。
 ■保護者も賛否
 公園は密閉空間ではない。しかし遊具やベンチに触ったり、近距離で会話したりする行為には注意が必要だ。すでに各地の公園では、遊具の利用を中止するなどの動きが広がっている。
 東京都では調布市や西東京市が遊具周辺で「密」状態が見られるとして、一部の利用の禁止を決定。小池百合子知事も23日、都立公園の遊具広場や駐車場の閉鎖を表明した。
 関西では奈良市の大渕池公園が21日から、園内の複数の大型遊具周辺にロープを張るなどして使用禁止に。また、花園中央公園(大阪府東大阪市)にある大型複合遊具や宝が池公園子どもの楽園(京都市左京区)が、いずれも9日から休止するなどしている。
 保護者はどう受け止めるのか。
 「緊急時なので理解できる。子供を守るためには仕方ない」と話すのは1歳の子供がいる大阪市中央区の女性会社員(29)。一方で、3歳と1歳の子供がいる主婦=同市天王寺区=は「厳しすぎる印象がある。休園や休校が続く子供たちの行き場がさらになくなりそうだ」と指摘した。