「社会の変化」映す夜間中学、多様な年齢・国籍の生徒 - 産経ニュース

「社会の変化」映す夜間中学、多様な年齢・国籍の生徒

夜間中学の校数と生徒数の推移
 夜間中学は、時代状況を映し出すとして「社会の鏡」「社会の縮図」ともいわれる。
 その歴史は戦後の混乱期にまでさかのぼり、経済的理由で昼間に働かざるを得なかった子供たちのために設けられたのが始まりだ。夜間中学の教員らでつくる全国夜間中学校研究会によると、ピーク時の1950年代半ばには全国89校に5208人の生徒が在籍したが、経済成長や就学援助制度の整備で当初の役割を果たしたこともあり急減。66(昭和41)年には当時の行政管理庁が夜間中学の早期廃止勧告を出し、60年代後半には学校数20校、生徒数416人にまで減ったものの、需要は途絶えず、今年度は31校で1660人が学ぶ。
 生徒層も移り変わる。開設当初は不就学や長期欠席の生徒が主だったが、70年代に入ると差別や貧困などで学校に通えなかった在日韓国・朝鮮人が増加し、日中国交正常化(72年)に伴い中国からの帰国者(引き揚げ者)も多数入学。90年代になると、国際結婚や仕事などで来日した人やその家族の新渡日外国人(ニューカマー)が増え、現在では約8割を外国籍の生徒が占めている。
 また、近年は不登校などで十分な教育を受けないまま卒業した「形式卒業者」が徐々に増加。夜間中学は社会の変化に対応しながら、年齢も国籍も背景も多様な生徒たちを受け入れている。
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