京都市以外の地域へ観光客を―各地域で「滞在型観光」実現 京都府観光総合戦略中間案公表

 
策定中の観光総合戦略の中間案を検討した府観光戦略会議=京都市上京区

 京都市以外の地域へ観光客を呼び込むための行動指針として京都府が策定している「府観光総合戦略」(仮称)の中間案が公表された。近隣府県との連携の強化や各地域の観光資源を生かした滞在型観光の実現などを挙げており、府と関係団体・業者らが参加する「府観光戦略会議」で意見交換が行われた。

 京都市内で5日開かれた会議には、座長の山下晃正副知事や関係業界・団体、行政などから委員10人が出席。冒頭、今年6月に西脇隆俊知事を本部長に、設置した府観光戦略総合推進本部が策定中の同戦略が説明された。

 中間案によると、京都市を除く府域の観光客は府全体の38%▽大半が日帰り客▽京都市を除く観光消費額は府全体の5%にとどまる▽宿泊施設が京都市に集中し、それ以外での施設の不足-などが挙がった。

 今後の対策として京都市、近隣府県との連携の強化や地域観光マネジメントの向上、総合的に分析・活用するマーケティング体制の整備の必要性を指摘している。

 さらに2040年ごろの観光像として海・森・お茶・竹の里の「もうひとつの京都」のブランド化で、それぞれの地域が魅力的な観光資源を持つ滞在型観光地へ進化し、観光産業の波及効果で経済・雇用・文化・環境などで好影響を及ぼすことなどを予測している。

 これに対し、出席者からは「府がリーダーになり、京都市を絡めたモデルコースをつくり、PRすることが必要」「地域で一つずつ名物になるような観光資源をつくる」「府域には京都市域にないものが数多くあるので、市民が行くことも活性化につながるはず」などといった意見が出た。

 府は今回の意見を同戦略の策定に反映させる方針。同戦略は10月のパブリックコメントを経て、12月に完成予定という。