大阪・生野不審車発砲 未明の住宅街にドーンという音、警官の怒号、発砲音…住民「震えが止まらない」

 
パトカーと追われていた乗用車がぶつかったとみられる現場。いずれの車両も後部が損壊している=12日午前、大阪市生野区

 未明の住宅街にサイレンが鳴り響き、警察官の叫び声に続いてパン、パン、パンと、繰り返し銃声が響いた。大阪市生野区で12日未明、不審な乗用車がパトカーに何度も体当たりした事件。異様な光景を目撃した周辺の住民らは「怖くてたまらない」と声を震わせた。

 現場は大阪メトロ千日前線南巽駅から北西約1キロの住宅街で、周囲には小学校や老人福祉施設が点在している。

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 現場の袋小路に2台の不審車両が逃げ込んだのは午前3時10分ごろ。退路を断つ形で、最後尾にパトカーが停車した。

 「ドーンという大きな音で目が覚めた。最初は酔っ払いのけんかかと思った」と話すのは、住民の男性(76)。通りを見ると、先頭の白い車が前進しては猛然とバックして黒い車に何度も衝突。黒い車はその弾みでパトカーにぶつかっていた。

 そのうち警察官がパトカーを降り、白い車の運転席に向かって「止まれ!」と叫びながら発砲した。何度も体当たりされたパトカーの後部は、男性の自宅1階のガレージのシャッターにめり込んだ。

警察官が発砲したとみられる現場。規制線が張られていた=12日午前、大阪市生野区

 間に挟まれた黒い車からは男が走って逃げたが、警察官がその場で取り押さえた。目撃した女性(72)は「5、6人の警察官が男を地面に押さえ込んでいた。男は暴れながらうめき声を上げており、怖くて震えが止まらなかった」と話した。

 発砲された先頭の白い車の男は、すきを見て逃走。フェンスをよじのぼって逃げたという。近所の男性(80)は「警察官の『あっちに逃げた』という大きな声が聞こえた」と語った。

 逃走したのは若い男で、8月12日に大阪府警富田林署から逃走した樋田淳也容疑者(30)ではないという。追跡が適正だったかについて、府警生野署の近藤亮治副署長は「詳細は現在調査中」とコメントした。