金塊買い付け資金3・8億強奪、一部否認 主犯格の男初公判 福岡地裁

 

 福岡市中央区で昨年4月、貴金属店勤務の男性から金塊買い付け資金約3億8千万円を奪ったとして、強盗致傷などの罪に問われた会社役員東房義昭被告(45)=東京都葛飾区=は12日、福岡地裁(足立勉裁判長)の裁判員裁判初公判で起訴内容の一部を否認した。現金を奪ったことは認めつつ「暴行の共謀はない」とし、窃盗罪などの成立にとどまると主張した。

 事件では東京や大阪の男ら計10人が起訴され、東房被告は主犯格の一人とされる。

 検察側は冒頭陳述で、東房被告が昨年3月下旬から4月上旬ごろ、暴力団組員小菅誠被告(42)=同罪などで起訴=から金塊密輸に絡む取引情報の提供を受け、現金強奪計画への参加を承諾したと指摘。旧来の知人で無職小野田友一被告(42)=同=が実行役を集め、東房被告と電話で頻繁に連絡を取り合っていたとした。東房被告は事件後、報酬として4100万円を受領した、とした。

 弁護側は、東房被告は現場におらず「実行グループと計画グループの取り次ぎ役にすぎない」とし、事件の直前にも男性を待ち伏せしていたとする強盗予備罪については無罪を主張した。

 起訴状によると、東房被告らは共謀し昨年4月20日午後0時25分ごろ、中央区天神1丁目のみずほ銀行福岡支店前の駐車場で、男性の顔に催涙スプレーを吹きかけて5日間のけがを負わせ、引き出したばかりの3億8400万円が入ったスーツケースを奪った、としている。直前の14日と19日にも同じ男性から現金を強奪しようと催涙スプレーやスタンガンを用意し、銀行近くの路上で待ち伏せしたとしている。