【台風21号】140年に1度の高潮 大阪湾3メートル超、京大チーム解析 - 産経ニュース

【台風21号】140年に1度の高潮 大阪湾3メートル超、京大チーム解析

高潮で浸水した関西国際空港第1ターミナル。被災した影響で現地に入れず、調査ができなかった。=4日午後、関西国際空港
 京都大防災研究所の森信人准教授(沿岸災害)らのチームが、観測データを基に台風21号通過時の大阪湾周辺や近海の最大潮位を解析した地図を作製し、公開している。大阪市から兵庫県西宮市周辺にかけ潮位3メートルを超えたことが判明し、「140年に1度のレベルの高潮」としている。
 大阪湾、紀伊水道などで気象庁が観測した風向、風速、気圧などのデータを分析。台風21号が通過していった際の潮位の変動を算出し、地図に色付けした。
 森准教授は、(1)非常に強い風が海水を海岸に吹き寄せた(2)室戸岬から淡路島、神戸市を通るコース(3)速度を上げて接近し、さらに風を強めた-の3条件が重なり記録的な高潮になったと説明。「大阪の市街地で、堤防で囲まれた地域の高潮被害がなかったのは、(昭和36年の)第2室戸台風クラスを想定し防潮設備を整えたことが要因の一つ」とみている。
 過去60年の気候状況を100回繰り返すシミュレーションで、第2室戸台風クラスの高潮は、140年に1度出現することが判明。今回の台風では大阪港で3・29メートルを記録し、過去最大だった第2室戸台風時の2・93メートルを上回った。
 森准教授らは、気候変動が深刻化した場合も想定しシミュレーション。今よりも平均気温が4度上昇すると、140年に1度が40年に1度のレベルになる恐れがあると警鐘を鳴らす。「『一生に一度』あるかないかの災害を何度も見ることになるかもしれない。リスクを十分に考慮して対策を進める必要がある」と指摘した。