【台風21号】関空連絡橋衝突「多大な迷惑」 タンカー所有会社の社長謝罪 - 産経ニュース

【台風21号】関空連絡橋衝突「多大な迷惑」 タンカー所有会社の社長謝罪

 台風21号の影響で関西空港連絡橋に衝突したタンカー宝運丸を所有する日之出海運(福岡市)の清水満雄社長(49)が8日、取材に応じ「多大な迷惑をかけ申し訳ない」と謝罪した。事故時は「必ず帰ってこい」と船長を励まし続けたといい、「生きるか死ぬかの状況で、11人の乗組員が無事で良かった」と話した。
 「関空で事故が起きたようだ」。4日、出張先の新潟市で一報を受け、運航担当の鶴見サンマリン東京本社に新幹線で急いで向かった。到着は午後5時半ごろ。「ぶつかった後も、どんどん船体に(橋が)食い込んでいる」。船長からは電話やメールで緊迫した状況が次々と報告されてきた。
 「船にはいろんなものがあり、衝突後はいつ火災が起こるか分からない状態だった。救助を待つまでの間、本当に怖かったと思う」
 救助後の5日、撮影された写真を見て衝撃を受けた。乗組員が過ごす居住区の右舷側の半分がごっそりなくなっていた。
 宝運丸は航空機用のジェット燃料を関空に運んだ後、強風で流された。清水さんが船長から聞き取った内容によると、11人は同じ場所に身を寄せた。「賢明な判断だった。互いの安否が確認できなくなる恐れもあった」。最初は操船する「ブリッジ」と呼ばれる最上階の部屋にいたが、同じ目線にあった連絡橋が迫り、全員で下の階に移ったという。
 清水さんは燃料タンクが空だったことが「不幸中の幸い」と語る。「タンクが満杯だったら燃料が流れ出たり、火災が発生したりする可能性があった」。一方で「船体が軽くなり、風にあおられやすくなった」とも分析する。
 清水さんは「何千人もが関空から帰れなくなった原因をつくってしまったが、船長は乗組員の命を救ってくれた。感謝したい」とねぎらった。