焦り見えた吉田投入…戦い方の古さ、浮き彫り

高校野球
台湾戦の4回、2番手で登板した吉田=サンマリン宮崎

 ベンチの焦りが見えるような継投で、日本の2連覇は霧散した。同点とした四回、マウンドに向かおうとする先発の柿木を永田監督が呼び止める。交代を告げられたのは、5日の韓国戦から中1日の吉田。しかし、本来の出来にはほど遠く、あっさりと勝ち越された。

 吉田は「どんな展開でも投げられるようにしたい」と話していたが、登板直後につかまった。1死から安打を浴び、2死一、二塁を招いた。8番打者に左前適時打を許し、次打者のバント安打で2点目を失った。

 永田監督は東京合宿から、夏の甲子園大会で6試合、計881球を投じた吉田の体調に細心の注意を払ってきた。代表初登板は宮崎入り後の8月31日。一人のエースを酷使しないという方針に、揺らぎはなかった。

 だが、5日の韓国戦で敗れ、永田監督がぶれた。6日の練習は「生きた球を見せたい」と、奥川(石川・星稜)や山田(富山・高岡商)らを打撃投手に指名。登板可能な投手を自ら減らし、起用の幅を狭めてしまった。

 代表チームという逸材の宝庫にありながら、特定の投手に頼るのは日本の悪しき伝統だ。投球制限が新たに導入された中、戦い方の古さが浮き彫りになった。