JR九州と自治体 路線復旧で協議難航 九州北部豪雨で一部不通

 

 昨年7月の九州北部の豪雨で一部区間の不通が続く日田彦山線に関し、JR九州と福岡、大分両県の沿線自治体の間で復旧後の運行費負担を巡る立場の違いが鮮明になっている。自治体が負担に難色を示す一方、JR九州は鉄道以外への切り替えも示唆し揺さぶる。両者が今年4月に設置した協議会での復旧の議論が難航する可能性もある。

 「線路整備や鉄道運営に多額の税金が投入された。JR九州には鉄道網を維持する重要な責務があり、復旧に向けて誠実に対応すべきだ」。8月31日に緊急要請した福岡県の山田信吾企画・地域振興部次長はJR九州への不信感を隠さなかった。JR九州の青柳俊彦社長がバスなどに切り替える可能性を、協議会の頭越しに発言したためだ。

 協議会では、これまでに復旧費の一部を自治体が負担する方向で一致。これに加え、JR九州は復旧後も赤字が見込まれる運行費も自治体が相応に負担すべきだとの立場だ。一方、自治体側は利用促進では協力するが、費用負担には否定的だ。

 自治体側は協議会が「鉄道での復旧を前提としたもの」(山田氏)との認識で、強硬とも言えるJR九州の態度に困惑しているのが現状だ。大分県日田市の幹部も「レールがつながって初めて人の流れにつながる」と話す。本年度中を目指してきた協議会の結論が先延ばしされれば、復旧も遅れ、地域の復興の足かせとなる恐れもある。