【鉄道アルバム・列車のある風景】JR指宿枕崎線(下)坑洞へ金より輝く酒求め 観光客、金山トロッコ風感じる - 産経ニュース

【鉄道アルバム・列車のある風景】JR指宿枕崎線(下)坑洞へ金より輝く酒求め 観光客、金山トロッコ風感じる

金山の坑道へ観光客を運ぶ金山蔵トロッコ=鹿児島県いちき串木野市
南国らしい風景の中をHANOHANA号が走る=鹿児島県指宿市(山川-指宿)
沿線にはブーゲンビリアも咲き誇っていた=鹿児島県指宿市(山川-指宿)
やしの木にやソテツもずらりと並ぶのが九州最南端路線の魅力=鹿児島県指宿市(山川-指宿)
撮影ポイント
 暗い坑道の中に、ガタゴトと入っていく、真新しいモスグリーンのトロッコ列車。周囲は冷気に包まれ、外の汗ばむ陽気が嘘のようだ。この空気を楽しむだけでも、トロッコに乗った甲斐があるというものだ。
 「薩摩焼酎金山蔵」はこの坑洞内で仕込み、貯蔵される熟成酒。地元の濱田酒造(鹿児島県いちき串木野市)が誇るこの“酒蔵”を見学するためのトロッコが、今年2月にリニューアルされた=写真(1)。かつて鉱石を運び出したトロッコレールが、今は真新しい3両編成のトロッコに観光客を乗せて、約700メートルの距離を往復。洞内には、記念日などに大切な人へ贈ろうと訪問客が購入、その日まで貯蔵している焼酎が1300本も並ぶ。
 鹿児島県の薩摩半島には、かつてそんな鉱脈を採掘した金銀鉱山の跡がたくさん残る。中でも三井串木野鉱山は国内有数の金山だった。串木野の市街地にほど近く、閉山後も金属精錬会社として稼働。一時期はテーマパーク「ゴールドパーク串木野」として観光客を集めていたが、その後継がこの薩摩金山蔵と新しいトロッコ列車なのだ。
 金山を楽しんだら、南へ約50キロ。東シナ海に面したJR指宿枕崎線山川駅周辺には、ソテツが並んで南国情緒を醸し出していた。近くでは赤紫色のブーゲンビリアも咲き乱れ、最南端のJR路線を演出する中、沿線名物の菜の花をイメージした快速「NANOHANA」号が駆け抜けた=写真(2)。(藤浦淳)