ゴジラ関西へ上陸!(上)平成ゴジラ誕生の舞台裏、監督が明かす秘話

銀幕裏の声
より精悍な顔つきで動きも素早くなったという平成ゴジラの誕生の経緯などを語る大森一樹監督

 ゴジラにモスラ、キングギドラ…。世界に誇る日本の特撮(特殊技術撮影)映画などの舞台裏を紹介する「特撮のDNA 平成に受け継がれた特撮“匠の夢”」が14日から、兵庫県明石市の市立文化博物館で始まった。9月2日まで。同展は福島、佐賀県を巡回し、関西では初めて。明石会場では“平成ゴジラ”シリーズの特技監督として活躍した故川北紘一さんの特別コーナーが初めて設けられるほか、川北さんとタッグを組み「ゴジラvsビオランテ」などを手掛けた大森一樹監督が講演、製作秘話などを語る。いま、大森監督らが明かす平成ゴジラ誕生の舞台裏とは…。   (戸津井康之)

■眼光鋭く俊敏に動く平成ゴジラ

 “特撮の神様”と呼ばれた円谷英二特技監督が手掛けた映画「ゴジラ」(昭和29年)から始まった昭和のゴジラシリーズ。

 その技を継承した川北特技監督が手掛けた「ゴジラvsビオランテ」(平成元年)から始まったのが、“平成ゴジラ”シリーズだ。

 「川北特技監督と話し合い、これまでのゴジラより、もっと生物に近づけることはできないか-とアプローチしたのが“平成ゴジラ”の造形だった」と大森監督は振り返る。

 過去に登場してきたゴジラに比べ、顔を小さくしたほか、眼光は鋭く、ギザギザの歯は鋭利に、より精悍(せいかん)な顔つきに生まれ変わり、動物のように俊敏に動けるように進化させたという。

■自衛隊も全面協力

 川北特技監督と大森監督との新たなタッグでスタートした平成ゴジラシリーズ。

 「ゴジラvsビオランテ」では、獰猛(どうもう)化したゴジラの登場に加え、日本特撮映画界にとって一つの転換期となる“事件”も起きた。当時の防衛庁(現防衛省)が、初めて映画撮影に全面協力したのだ。

 「とても感謝しています。でもね…」と大森監督が苦笑し、こんなエピソードを教えてくれた。

 「映画の中で、自衛隊の架空の部署『特殊戦略作戦室』や架空の階級『特佐』を登場させたのですが、自衛隊側から、『そんな作戦室や階級は自衛隊には存在しません!』と指摘されましてね」と大森監督。結局、「こちらがいくら“フィクションの映画なんですから”と言っても許してくれない。『今回だけにしてくださいね…』と言われ、それ以後のゴジラで自衛隊が登場する場面では、実在の部署や階級などを使っているんです」と明かした。    =つづく

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 期間中の主なイベントは次の通り。

 ■大森一樹監督トークショー「1990年代のゴジラ」

 8月12日(日)午後1時30分~午後3時。定員80人(事前申込制、申込者多数の場合は抽選)。

 希望者は往復はがきにイベント名、参加者全員の氏名、代表者の郵便番号、住所、電話番号、参加人数を記入し、〒673-0846兵庫県明石市上ノ丸2の13の1、明石市立文化博物館へ。7月31日(火)必着。

 ■ギャラリートーク

 7月21日(土)、28日(土)、8月18日(土)、25日(土)午後2時~(各回30分程度)。当日自由参加。

※いずれも無料だが、当日の観覧券が必要。

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 【会期】7月14日(土)~9月2日(日)※会期中無休

 【開館時間】午前9時半~午後6時半(入館は閉館の30分前まで)

 【会場】明石市立文化博物館(兵庫県明石市上ノ丸2の13の1)

 【アクセス】JR・山陽電車明石駅より北へ徒歩5分

 【当日券】大人1000円、高校・大学生700円、中学生以下無料。

 【問い合わせ】同館((電)078・918・5400)