地震当日の大阪都心部、人口50万人減少 NTTドコモが分析

大阪北部地震
大阪北部地震でダイヤが乱れ、JR大阪駅構内では階段などに座る人たちが多く見られた=18日午前10時49分、大阪市北区(安元雄太撮影)

 大阪北部地震が発生した6月18日、大阪市中心部の昼間の人口が平常時に比べて約4割、50万人少なかったことが、携帯電話の通信状況を基にしたNTTドコモの分析で分かった。地震による交通網の寸断などで多くの通勤、通学の人たちが市内に入れなかったり、自宅に待機したりしていた実態が浮かび上がった。災害時の人口流動データは、自治体の防災計画見直しや企業の事業継続計画(BCP)策定などに役立つ可能性がある。

 府内を500メートル四方に区切り、それぞれの人数を6月18日と、同じ月曜日だった平常時の5月21日を比較。同社は基地局ごとに携帯電話の台数を周期的に計測しており、普及率を加味して同社を利用していない人の数も推計できる。

 その結果、JR大阪駅の半径約5キロメートル圏内の昼間人口はいずれも午後2時がピークで、5月21日は約125万人だったのに対し、地震当日は約75万人にとどまり、約50万人少なかった。

 また6月18日は、地震で運転を見合わせた阪急、JRの京都線などの沿線を中心に、大阪府北部の広い地域で平常時より人口が多かったことも判明した。一方、夜になっても帰宅できず大阪市中心部にとどまった「帰宅困難者」は少なかったとみられる。市中心部の平常時の夜間人口は約40万人だが、地震当日も午後11時の段階で40万人に近づいていたからだ。

 NTTドコモは、自社の携帯電話回線利用者の通信状況などを匿名の「ビッグデータ」として解析する技術を開発し、平成25年10月から「モバイル空間統計」として事業化。膨大なデータを年齢や性別ごとに抽出して人口流動を推定することも可能という。

 ドコモの広報担当者は、今回の公表データについて「帰宅困難者の支援策の作成、備蓄の準備など災害への備えに役立ててもらいたい」と話している。