事故機は「世界最強レベル」 軍事専門家「操縦ミスは考えにくい」

陸自ヘリ墜落
 自衛隊ヘリコプターの墜落で、炎上し煙を上げる民家=5日午後6時ごろ、佐賀県神埼市千代田町

 佐賀県神埼市千代田町に墜落した陸上自衛隊のAH64D戦闘ヘリ。防衛省によると、異常を感知して着陸を試みたが、機首から住宅街に落下したという。高性能でありながら、通常のヘリよりも高度な操縦技術を要しないとされる機種。同型機は飛行停止となったが、軍事専門家は「なぜ住宅街に落ちたのか」と首をかしげた。

 軍事アナリストで帝京大の志方俊之名誉教授(安全保障)によると、AH64D戦闘ヘリは、ミサイルの射程が従来のヘリの2~3倍はあり、命中精度もよい。価格は通常の戦闘ヘリの数倍といい、国内でも希少な機種という。

 ただ、通常のヘリに比べて特段の操縦技術が必要なわけではないといい、志方名誉教授は「事故があったのは点検飛行で、熟練したパイロットが操縦するケースが多く、操縦ミスがあったとは考えにくい」と指摘する。

 志方名誉教授は「最近米軍ヘリが墜落する事故が相次ぎ、米国に対して安全策を求めていただけに、こちらの安全策もどうなのかということがいわれかねない。早急な原因解明が必要だ」と話す。

 専門誌「軍事研究」編集部の大久保義信さんも、AH64D戦闘ヘリを、「世界最強レベルの攻撃ヘリコプター」と説明。「戦車や装甲車を撃破できる破壊力を持つ一方、機械としての練度も安定しているため、機械に不具合が出てきたとは考えにくい」とみている。

 さらに、ヘリが民家に墜落したことについて「自衛隊なら墜落することになったとしても、身をていしてでも住宅街から外れて落ちようとするはず。こうした事故は珍しく、どういう状況だったのか詳しく調べる必要がある」と話している。