神鋼が神戸・灘区で計画の石炭火力発電所、周辺住民らが中止求め公害調停申請

 
神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長=11月10日、東京都千代田区(宮川浩和撮影)

 神戸製鋼所が稼働を目指し神戸市灘区で進める石炭火力発電所の建設計画をめぐり、周辺住民ら255人が14日、計画中止を求める公害調停を兵庫県公害審査会に申請した。大気汚染による健康被害の可能性を理由に挙げている。計画をめぐっては、同社のデータ改竄(かいざん)問題の影響で、兵庫県がデータの追加提出を求めるなど、行政の手続きに遅れが出ている。

 住民らの申請では、これまでに神戸製鋼が示したデータに基づくと、汚染物質の排出量の増大や温暖化を招くと主張。発電所は住宅地から約400メートルと近く、大きな影響があるとしている。環境影響評価(アセスメント)を神戸製鋼の関連会社以外が担当することも要求。また発電所の電力を購入する予定の関西電力に取りやめを求めた。

 住民らの代理人の杉田峻介弁護士は「情報開示に不透明さがあったが、不正問題もあり、計画を根本から見直さないといけない」と指摘した。神戸製鋼は「申請の内容を把握しておらず、コメントを控える」としている。