和歌山県内の選管も衆院選準備 新宮は市長選と同日選か 職員ら奔走

 
衆院選に向けた準備作業に追われる和歌山市選管の職員ら=同市(福井亜加梨撮影)

 安倍晋三首相が衆院を早期に解散する意向を固めたことを受け、和歌山県内の各選挙管理委員会は19日、衆院選に向けた準備に入った。「10月10日公示-22日投開票」の日程が想定され、準備の時間も限られているため、急ピッチで作業を進めることになるが、市長選との同日選になる見通しの新宮市のように複数の選挙の事務を同時並行で行う自治体も。各選管の職員らはカレンダーをにらみながら、投開票日に向けて奔走することになりそうだ。

 「予想外だ。かなり慌てている」。新宮市選管の担当者はこう語り、焦燥感をにじませた。新宮市では任期満了に伴う市長選(10月15日告示、22日投開票)の日程をすでに決定しており、衆院選との同日選となる可能性が浮上している。

 衆院選の投票では「小選挙区」「比例代表」に加え、最高裁裁判官を罷免するかどうかを国民が直接決める「国民審査」も実施される。同市では市長選を含め4つの投票が同時に行われる可能性があり、投開票の段階での混乱も懸念される。この担当者は「投票箱の準備や開票の順番を詰めていく必要がある」とした。

 紀の川市も市長と市議のダブル選(11月12日告示、19日投開票)を控えており、市内に280カ所あるポスター掲示場の設置準備などに取りかかっている最中。想定される衆院選の日程の場合、同市は約1カ月の間に3つの選挙の投開票を行うことになりそうだ。担当者は「事務作業が増えると思うが、ミスが出ないようにやっていきたい」と語った。

 県内最大の約31万3千人(9月1日現在)の有権者を抱える県都・和歌山市でも19日、選管が投票所確保に必要な文書や予算書の作成などの事務手続きに追われた。担当者は「衆院が解散してから準備を始めては間に合わない。今できるところまでは下準備をしっかりしておきたい」と強調した。

 また、県選管も立候補予定者説明会や、街頭演説用の標旗、運動員の腕章といった選挙の「七つ道具」を各陣営に交付するスケジュールについて、検討を開始。選挙の啓発活動の準備も同時並行で進めていくという。

 担当者は「衆院選はいつあるか分からないので、いざというときの心構えはあったが、『しっかりやっていかな、あかん』と気を引き締めている。準備できるものから、どんどん始めたい」と話した。