福岡の筑後川アユ漁厳しく、流木散乱し船着き場は土砂に埋まる

九州北部豪雨
筑後川の状況を確認する古賀正広さん=28日、福岡県朝倉市

 九州北部の豪雨で大きな被害が出た福岡県朝倉市の筑後川で、アユ漁が再開できるか確認するため、漁協関係者が網の仕掛けを試験的に始めた。川には流木が散乱し、今シーズンの再開は厳しいとの声も出ている。

 筑後川漁協(朝倉市)によると、管内の船着き場約20カ所の多くが土砂に埋まったり、一部の船が流されたりする被害を受けた。

 同漁協元理事の古賀正広さん(65)は28日夕、上寺地区から船を出した。船着き場には50~60センチの土砂が堆積し、川の水は濁ったまま。河川敷のほか、川の中まで流木が確認され、古賀さんは「思った以上にひどい」とつぶやく。縦約1メートル、横約30メートルの網を六つ仕掛けたが、取れたのは細ったアユ6匹。通常は一つの網で10匹以上取れるという。

 餌のコケが付着する川底の岩場にも土砂が積もっていた。稚アユの放流に関わってきた同漁協の牧原俊宏さん(77)は「5年前の豪雨でも岩場の土砂を取り除き、漁場再生に向けた取り組みを続けてきたのに」と悔しさをにじませる。

 古賀さんは今後も定期的に川の状況を確認する方針だが「今年の漁は厳しい」との見方を示す。

 豪雨では福岡、大分両県で計35人が死亡。朝倉市の6人が行方不明となっており、29日も捜索が行われた。