“藤井フィーバー”頂点に-最多連勝記録「28」に並ぶか、澤田六段リベンジか…決戦に向け舞台整う

将棋
27連勝を達成し、感想戦にのぞむ藤井聡太四段=17日午後、大阪市福島区の関西将棋会館(柿平博文撮影)

 デビューからわずか半年、天才中学生棋士がついに30年間破られなかった大記録に挑むことになった。17日の朝日杯将棋オープン戦予選で勝利を飾り、27連勝を達成した藤井聡太四段(14)。最多連勝記録「28」をかけ、21日、王将戦予選で澤田真吾六段(25)と戦う。その澤田六段は、今月2日に藤井四段に敗れたばかりでリベンジに燃える。大一番に向けた舞台は整い、藤井フィーバーは頂点に達した。

 対局会場の関西将棋会館(大阪市福島区)はこの日、混乱を避けるため、例年一般の将棋ファンも観戦できた朝日杯の対局が非公開に。会館の入り口付近には藤井四段目当ての人垣ができた。

 そんな喧噪とは対照的に、落ち着いた表情で対局に臨む藤井四段。前回の持ち時間各6時間の順位戦とはうってかわって、今回は各40分の早指し戦。アマチュア強豪の藤岡隼太さん(19)を相手に、序盤から積極的に指してリードを奪い、危なげなく押し切った。藤井四段は「終始攻める展開になったので、早指しの将棋としてはうまくいったと思う」と会心の笑み。藤岡さんは「序盤から機敏に動かれ、思うようにいかなかった」と完敗を認めた。

 対局後は大勢のファンが待つ大盤解説会場へ向かい、温かな拍手に迎えられた藤井四段。将棋好きで知られる上方落語協会会長の桂文枝さんも駆けつけ、「藤井くんは日本の宝や」と話していた。

 一方、次回の対戦相手となる澤田六段はこの日、棋聖戦第2局の会場の愛知県豊田市のホテルに。澤田六段は「27連勝はすごい。トップ棋士とされる人でもなかなかできない」と称賛しながら、「1カ月のうちに同じ人に2回負けるのはつらい。目の前の一局に勝ちたい」と静かに闘志を燃やした。

 ホテルには藤井四段の師匠、杉本昌隆七段(48)の姿もあり、愛弟子の27連勝に「ここまで来たか」と感慨深げ。「最高のコンディションになっている。(次戦も)今まで通りやればいい。きりよく30連勝までいってほしい」と語った。