機長の平岡3佐、ブルーインパルスに所属 「腕も良くハートも強かった」

空自機墜落
 捜索活動を終え、拠点となっている牧場を引き揚げる自衛隊員=8日午後、鹿児島県鹿屋市

 鹿児島県の山中に墜落した航空自衛隊U125飛行点検機の機長を務めていた平岡勝3佐(46)は腕の良いパイロットとして知られ、2010~12年、アクロバット飛行で知られる「ブルーインパルス」に所属していた。「信頼していた」と声を落とすかつての上司。出身地の熊本県氷川町にも悲しみが広がった。

 ブルーインパルスは、宮城県東松島市の松島基地に本拠地があり、東日本大震災の津波で大きな被害に遭った。ブルーインパルスを紹介する書籍で平岡3佐は「一歩一歩進みたい」と復興への意気込みを語っていた。

 急上昇や急降下、きりもみなどさまざまなパフォーマンスをするブルーインパルス。松島基地によると、平岡3佐はリーダーとなる1番機に搭乗していた。松島基地司令だった際に共に仕事をしたという杉山良行航空幕僚長は、8日の記者会見で「人間的にも素晴らしく、信頼していた。非常に腕が良く、ハートも良いのに…」と話した。

 空自の協力で発行された「ブルーインパルスガイドブック2011」で平岡3佐は、基地の被害を紹介し「震災の傷痕は簡単に癒えることはありませんが、それでも前を向いて一歩一歩進み、そして新たなるブルーインパルス50年に踏み出したい」と話していた。

 熊本県氷川町で、子どもが小中学校の同級生という主婦(68)は「小さい頃から優秀で地元の星だった。こんな形で亡くなるとは」とショックを受けた様子。

 小中学校の同級生という男性(46)は「操縦経験は豊富なので、事故を聞いてまさかと思った。ゴールデンウイークに地元に帰ってきて会えるのを楽しみにしていたのに」と表情を曇らせた。

 平岡3佐の父親は実家の玄関先で「気持ちに整理がついていないので今は話せません」と沈痛な面持ちで話した。