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【政治月旦】五輪開催へ首相の決意聞きたい

 観客の入場制限は、3月段階の国内のスポーツイベントの状況に準拠する方針だ。世界の感染状況が厳しい場合、約100万人ともいわれる訪日外国人の観客を断念する案もある。

 菅義偉首相は「国民の安全・安心を犠牲にしてまで大会を開こうとは思わない」と周囲に語る。それでも日程通りの開催を目指すのは、一連の準備状況に自信を持っているからだ。

 もっとも、入念に行っている感染対策について、国民への周知は不十分だ。政府と組織委、東京都などが小出しかつバラバラに情報発信し、国民に正確な感染対策が伝わらず、「根拠があやふやな不安感」(自民党幹部)を招いている。

 国民が期待を持てない状況は、大会に向けて鍛錬を重ねる選手をも不幸にしている。大会を無事に開催できたならば、選手はコロナに苦しむ世界中の人々を奮い立たせるパフォーマンスを見せてくれるだろう。批判や無理解を選手が気にせず力を発揮できる環境をつくるのも、ホスト国の為政者の仕事であるはずだ。

 五輪の成否は、政権の命運にも直結する。菅政権の新型コロナ対策は「後手」批判を受け、内閣支持率の急落を招いた。地方選で与党系候補の敗北も目立つ。永田町では、次の衆院選は任期満了間近の9月以降となる観測が強まる。となれば、大会の成功は反転攻勢へ不可欠な要素だ。首相は関係団体を統率し、予定通りに開催できる根拠、国民が納得と共感を覚えるような説明を尽くすべきだ。

 来年2月には中国・北京で冬季五輪がある。「民主主義の日本はしくじったが、社会主義の中国は無事に開催できた」。そんな習近平国家主席の言葉は聞きたくない。感染防止策と国内外の状況を徹底分析し、国民を安心させたうえで「科学的」な開催を判断することが大切ではないか。(政治部次長 水内茂幸)

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