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五輪向け洋式化進む駅トイレ 和式4割の小中で課題

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 来年の東京五輪・パラリンピック開催を控え、外国人観光客が増加傾向にあり、都内公共交通機関の駅構内でトイレの洋式化が急速に進んでいる。一方で、災害時に避難場所になる公立小中学校では依然、和式トイレが4割近くを占めている。被災経験者は衛生面などから洋式化の必要性を訴えるが、都は「区市町村の財政事情などもあり、災害機能に特化したトイレの整備促進は難しい」と頭を悩ませている。

 「日本はいろいろなものがきれいなのに、和式トイレを見ると不潔な印象を受ける」。トイレメーカー大手の「TOTO」(北九州市)が平成26年、在日外国人を対象に実施した調査で、米国人女性からこうした声があがった。

 同社が在日外国人600人を対象に実施した別の調査では、8割以上が公共トイレのうち「洋式トイレ」「どちらかといえば洋式トイレ」を選ぶと回答。その理由について22・6%が「和式トイレは床が汚く不衛生」、10・4%が「しゃがむ姿勢がとれない」などと答えた。

 こうした声を踏まえ、都は公共施設のトイレの洋式化を推進。五輪の主要会場となる新国立競技場(新宿区)の最寄り駅「国立競技場駅」などを抱える都営地下鉄では、来年の五輪までに都営大江戸線の都庁前-新宿駅間の洋式化率を100%にする。都営地下鉄全体では来年度までに9割以上を目指す方針だ。

 これに対し、同じ公共施設でも都内の小中学校の事情は違う。都の調査によると、公立小中学校のトイレの洋式化率は30年4月時点で約62%。57%だった前年同期より改善しているものの、4割近い38%が和式トイレだ。

 小中学校は災害時に避難所になるが、28年に最大震度7の揺れが2度襲った熊本地震の被災者らからは、トイレの洋式化を求める声が出ている。

 地震で自宅が全壊し、一時的に付近の小学校へ避難した同県益城(ましき)町のパート従業員の女性(66)は、断水のため和式の仮設トイレを利用した際、悪臭と害虫に悩まされた。「気持ちが悪くてトイレを我慢するようになり便秘になった。洋式なら糞(ふん)尿の飛び散りも少なく和式より清潔だったかもしれない」と振り返る。

 同様に自宅が全壊した同町の自営業の女性(39)も「停電などで夜、トイレへ行く際は十分な明かりが確保できない。和式は暗くて足を踏み外す可能性があるが、洋式なら便座に座って安定した姿勢で用を足せる」と訴える。

 災害対応の面から学校トイレの洋式化を求める声に対し、都教育庁は「公立の小中学校を管轄する区市町村は、限られた財政事情の中で施策に優先順位をつけている。また、お尻が触れる洋式トイレを不衛生と感じる生徒もいる」と指摘。「これらの事情に配慮せずに、避難所としての機能にのみ限定して洋式トイレの整備を進めるのは難しい」と説明している。

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