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【月刊パラスポーツ】車いす陸上・上与那原寛和

子供の頃よく遊んだ海で。「久しぶりに来たけど、気持ち良いね」と笑顔だった=沖縄県北谷町
子供の頃よく遊んだ海で。「久しぶりに来たけど、気持ち良いね」と笑顔だった=沖縄県北谷町
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 ■風に乗ってメダルへ疾走

 「競技に出合っていなければ、今頃どうなっていたか分からないですね。けがをしたときには、人生終わったと思いましたから…」

 当時、28歳。雨の夜道、バイクで帰宅途中に前の車を追い越そうとして対向車と接触した。

 体は吹き飛ばされた。「生きているか?」「触るな」。うつろな意識の中、人の声や救急車のサイレンの音が聞こえる。

 病院のベッドの上で目を覚ますと、体の異変に気がついた。起き上がろうと思っても手足が動かない。体全体が常に押しつぶされているようだ。

 首から下がまひする頸椎(けいつい)損傷の後遺症だった。

 これまで当たり前のようにできたことができない。ベッドから出られず、指も開かないため食器を手に結んで食事をした。いうことを聞かない体にイライラが募り、看護師や家族ともわずかなことで衝突した。病室の雰囲気は悪くなっていった。

 ある日、そんな周りに当たってしまう自分が嫌になり、前を向こうと決める。

 「自分自身が起こした事故だ。受け入れよう。子供もまだ2歳と4歳だし、誰が養うんだ。できることを一つずつやっていこう」

 車いす陸上には、人に誘われて事故の約2年半後に出合った。

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